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製作奮闘記

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 リヤのブレーキドラムを作っています。

 計算上どうしても合板を作る事になり、各円盤は合板で作っています。

 上二つは両サイドのスポークが嵌る部品です。

 ドラムのスポーク穴を決めるために新たにもう一枚パターンシートを用意しました。

 こうしてドラム部品の中に敷けば、より正確なマーキングが出来ます。

 作った部品を積層してドラムが完成、キット部品の仮組みではユルユルだった部分も隙間無くピッタリ収まりました。

 ストレートスポークのハブを作るのはDUCATI 750 ss製作時に一度試しているので、その時のノウハウをここで活かせる事が出来ました。

 リヤが終わったので、これに倣って若干大きめな径のフロントに移ります。

 リムに穴を開けるために使うパターンシートを作ります。

 特にドラム側に付いてはおおよその見当ではばらばらになってしまう事を恐れ正確な位置を割り出すためにドラム内側の小さなパターンも用意しました。

 そして穴あけを完了したドラム、下の台になっているのはキット部品です。

穴あけが正確でスポーク同士がぶつかる事の無いように開けられているか確認も怠れません。

 途中の工程は今まで何度もいろんな車種で掲載しているのでスルーして、全ての工程が終わりホイールが完成しました。

 1/9 とは言えブレーキドラムの直径が大きいので、スポークの長さは1/12 モデルとさほど大差無く、前輪13mm、後輪15mmで、傾斜角がきついのでそれなりにドラム側の穴あけは正確さが要求されました。

ホイールが終わったのでサスペンション作りに入っています。
 
 スプリングが内臓されてサスは可動する事が出来る様に作れるのですが、私はいつも無視して動かない様に作ります。

 そのためにはボトムケースに開いたスプリング止めのビス穴を塞ぎ心棒になるプラ部品を補強として固定するなど組説には無い独自の組み立てを考えなければなりません。

 しかもここまで作るまでには、アバウトな成型のために中心がずれたボトムケースやアッパーカバーなどを、それなりの形を出すため結構手が入りました。

 また、カスタムして形の違うサスも考えましたが、見慣れていくうちに何とも優雅なスタイルに魅了されてしまった様で、改造は止めてキットオリジナルの形で作ろうと思いました。

 それにしても今にも折れそうなハンドルバーやレバー付近の造形は・・・何だこりゃぁ・・・なので問題は沢山有りそうです。

 いかにも重そうなフロントサス、無骨なトップブリッジの上には中央にメーターが組み込まれたハンドルクランプ一体のカバー?が付きます。

 現代のデザインには無い、何か気品の様な物を感じますが、聞くところによると当時の社会ではこの車種を所有する事が一つのステータスだったそうで・・・。

 どこまでそんな雰囲気を醸し出すV7に仕上げられるか・・・些か不安でもあります。

 不安は早いうちに無くしておこうと思い、手持ちの材料を探したところアルミパイプが有りましたが、パイプでは曲がり部分がへこんでしまうので使用不可、ならばとタミヤのプラ棒で何とかならないかと作ってみました。

 曲がり部分はライターの火で少しづつ炙っては曲げ炙っては曲げといった感じで一気には曲げませんでした。

 炙りすぎると思っている曲線にはなりずらいのは過去の経験から。
 キットのハンドルに比べたら0.1mmほど太くなりますが、頑丈さは比べ物にならないくらいです。

 このためにハンドルの付属部品は・・・結局作らなければならなくなりました。

 プラ材で作り始めて正解かも知れません、何故ってレバー関係を金属で作る事が出来ないから。

 プラ材ならば容易に接着が出来るし、作り直すにも苦労はたかが知れているからです。

 そんなこんなでレバーの付け根の工作です。

 3mm丸棒を使って2.2mmの穴を貫通、ハンドル側を少し削って軽く差し込め、レバーの角度を調整出来る様にしました。

 この基部にレバーを作って接着しようとしています。

 工作はいろいろ飛びますがフロントセクションには変わり無く、今度はフロントのブレーキパネルを作っていますが作り方は定番のやり方です。

 フロントサスとホイールを仮組みして、ホイールに傾きが無いようにサスの長さを調整して固定しました。

 今まで出来上がっている部品を全て仮組して全体のプロポーションを確認。

 しかし・・・でかいです。

 車庫の問題が急浮上、置く場所が無いんです・・・困った。

 仮組みを終えて本組するために、ホイールシャフトを作っています。

 2.2mm丸棒でシャフトを作り、1mmプラ板で面取りしたナットを作っています。

 キットには金属のシャフトが入っているのですが・・・やはり自分で作った物の方が納得いくのでこうしました。

 ライトカバーとトップブリッジの接合部には細いクロームメッキのモールが有ります。

 アルミ缶を開いて作ったアルミ板は厚さ0.2mm、少しバネ状の反発が有るので、その特性を活かしてこんな場合に使っています。

 細く切り出したアルミ板を予め曲げ癖を付けて規定の長さにカット、後ははめ込んで瞬着で処理。

 些細な所ですが意外と効果が出るのでは・・・っと期待しましょう。

 フロントフェンダーにはボトムケースに装着するためのブラケットが無く、バンパーの様なステーでフェンダーを保持して作る様になっていますが、それではフェンダーが宙に浮いた形になってしまうので、この様にブラケットを作りました。

 そしてボトムケース側にはブラケットの位置決めのための突起を作っておきました。

 そして仮組み。

 正確な位置に取り付けられているか確認しています・・・OKですね。

 キット部品(シルバー)に換えて真鍮パイプを使ってフェンダーステーを試作しています。

 フェンダーの表面カーブに合わせて曲げるのが少し難しいですね。

 試作品の仮組みで、ステーの長さやフェンダーの傾きなどをチェックしていますが・・・・・・後ろのステーが微妙に短い様なきがしますが・・・、何せ現物合わせの手作業なので微妙な誤差はいつも付きまといます。

 試作ですからもう一本作ってみます。

 後ろステーを作り直して前後ステーの完成です。

 前ステーにはフェンダーの前端が乗るためのストッパーをハンダ付けして、フェンダーを固定出来る様にしました。

 タイヤとフェンダーの外周ラインが同心円上に有ることを確認して後ろステーとフェンダーを留めるクリップを作り、フェンダーに取り付け穴を開けピンで留めて見ました。

 プロターのキットは今回を含めて5台作っていますが、その全てのキットの前後サスは可動出来る様に作る事が出来ます。

 その反面いろいろと不都合な点も有って、そのまま組んだ事は一度も有りませんでした。

 今回もまた然りで、キット部品の仮組み(中央)では可動式故にスピンドルが如何にも太く、スプリングは長すぎて張力が硬く組にくいので、スピンドルとスプリングは自作する事にしました(左)。

 工作途中だったハンドルを仕上げていきます。

 キット部品のハンドルからレバー部分を切り取り、修正を加えてベースに接着しています。

 ワイヤーアジャスターなどの工作は事前に済ませておきます。

 

 キット付属のゴム部品のグリップラバーは状態が酷いので使えません。

 5mm丸棒を使ってリューターを旋盤代わりに使い、削りだしで作っています。

 握り部分の中央付近を少し太めにして表情を出してみました。

 アクセルワイヤー巻取り部分も作り終えて塗装前の工作は終了です。

 ショック本体とフェンダーステーの塗装です。

 車体の雰囲気を盛り上げる為にクローム塗装をしようと思い、いつもの様に下地に黒を吹きます。
 ステーの方にはプライマーを塗布しておくのは言うまでもありません。

 黒塗装が充分乾燥してから今回初めて使う塗料を試して見ました。

 謳い文句に間違いは有りませんでした。

 今までの塗料では難しかったクロームの鏡面が見事に再現出来ます。

 これはクロームメッキされたマフラーやインナーチューブなどいろいろ使い道が有りそうです。

 暫く前にこのホームページ読者の方から情報を頂き、いつか試して見よう思っていたのですが在庫が無いらしくなかなか手に入りませんでした。

 たまたま見付けた通販サイトで在庫有りというので早速注文、しかしお値段の方はアルクラッドUの倍??ヒェー!!。

 しかしラッカー系塗料で少しくらい触っても平気、クリアーコートOKということらしいので奮発した次第です。

 早々試した結果匂いはきついが効果はグッド。

 初めて使ったのでこれからいろいろ試行錯誤して見ようと思います。

 デカールを貼ってクリアーを吹き乾燥させてから研ぎ出し完了迄には結構時間が掛かりました。

 デカールを貼る作業はメーターを残して終わり、クリアーも吹いて乾燥待ちにしてあります。

 フェンダーが一番早く出来上がっているのでフロントサスに取り付け、フェンダーステーをフェンダーに固定しました。

 色合いを見るためスパッツを吹いたメーターハウジングもトップブリッジに当ててみたところです。

 このメッキ感はとにかく凄いの一言。

 取り付け箇所の狂いが無いことを確認、気を良くしてホイールも組んでブレーキパネルをアウターチューブに固定するところまで来ました。

 ホイールを組む前にステーやブラケットの効果で既にガッシリとした組上がりでしたが、ホイールを組んでシャフトを固定したことで一層剛性が高まった様です。

 この時点で各パーツが醸し出す独特の優雅さが感じられるでしょうか。

 プロターを作るにおいて、用心しなければならない部分が沢山隠れていると言う事を、プロターを久しぶりに手掛けた事でつい忘れていました。

 プロヴィーニ叔父さんが仕掛けた罠とはこんな所にも有りました。

 縦置きVツインエンジンでは左右のシリンダーが少しずれていて、エキパイの長さを補正するための部品がエキパイフランジと一体成型で存在します。
 
 これをマフラー部品に接続して組み立てる事で長さを均一にしようとする物ですが(その様に作りました)、さて、仮組みしてみると・・・エキパイの長さが異様に長すぎ、フェンダーの脇を通り越している程です。

 これでは部品を繋ぐまでも無く長過ぎ、塗装が終わっているマフラー一体の部品は修正を余儀なくさせられました。

 修正後の妥当な位置関係です。

 エキパイをカットしてエキパイフランジを作り直しマフラーブラケットも切り落として新規に作り直しました。

 これに合わせて取り付け不能になったエンジンガードも、ブラケットを作り、角度を変えて取り付け可能となり、キットのままでは排気口の高さに差が有ったものを、一連の工作でキッチリ合わせる事が出来ました。

 位置出しのための仮組みの段階なので、接着したプラ板の加工はこれからになります。

 マフラーを再塗装して出来上がっている他の部品と共に組みつけています。

 まだ取り付けなければならない未製作部品は沢山残っていて、中でもシート作りが思いやられています。

 自立して思うのは兎に角大きいという事で、置き場所をどう確保するか悩んでいます。

 一時はシール貼りが上手くいかず気泡や浮きなどで綺麗に貼れないままクリアーを吹いてしまった左側ですが、やっぱり納得出来なくてカッターを入れて剥がしてしまいました。

 クリアー層にマスキングをしてブラック塗装をしています。

 マスキングを剥がしただけの状態なのでとても汚い状態です。

 ブラック塗装をして輪郭を整え、淵だけを再度マスキングをしてマフラーと同じ塗料で塗装、マスキングを剥がした状態です。

 ここでも多少の乱れが有るので修正しなければなりません。

 一時は諦めたり、気を取り直して塗装で再現しようと考えを改めましたが、失敗すればお蔵行きとなる事を覚悟しました。

 それでは今までの事が水泡に帰す・・・それは何としても避けたい・・・そんな思いでした。

 この後クリアーで塗装面をカバーしますが、多少メッキ感が無くなろうと、気泡だらけの物よりもよっぽどましと思う事で気を静めるしか有りません。

 車体も自立を果たし、各部品の組み付けも徐々に進んで来ました。

 他の部品達の製作も進めなければなりません。

 ラバー部品作りもプラ棒を使って仕上げに向かっています。

 メーターハウジングのメッキ塗装が終わりメーターシールも貼り終えました。

 ボルトの再現には虫ピンとアルミパイプを埋め込んでいます。

 ハンドルと合体して取り付けを待つばかりになりました。

 シートはベースになる部品が有り、このゴム部品を被せて作る様になっています。

 しかし形が違うのとベース部品を覆い尽くせていないので却下。

 暫く被せたままにしておいたら見事にベースのプラ部品を溶かしかけていて剥がれ難くしていました。

 無塗装だと本当に早く溶かしてしまうんですね。 

 そんな訳では無いですが、兎に角ゴム部品は駄目で、最初からシートは作る事に決めていました。
 
 折角の材料なのでベースのプラ部品だけ使用する事にして早速寸法合わせを始めています。

 カバーになる物がない為に幅が足りないため、側面に1mmのプラ板を貼って調節して行きます。

 シートの厚みは厚すぎるほどなので、側面と角にパテを埋めて天面を大きめなヤスリでひたすら削っています。

 削りながら足りない起伏も削りだして際立たせようとしています。

 盛って削ってを繰り返し何とか形になったので筋彫りを入れてフラットブラックを吹いて塗装、そのままでは無表情なので軽くアクセントになる程度にコンパウンドで磨いています。

 MOTO GUZZI のロゴシールを貼り、経年変化で剥がれる事が絶対に無い様にフラットクリアーを被せました。

 アシストベルトは有る固体と無い固体が有るので・・・付けてみようかな。

 アシストベルトは0.5mmプラ板を使って、ステッチや彫りを入れてからシートと同じ様に塗装、シート裏に回りこむ様にして取り付けました。

 これでシートが完成しましたが、どうしたら上手くフィッティング出来るか、これからの模索です。

 苦手で先送りにしてきたパイピングですが、ハンドルもシートもタンクも出来てしまったのでやらない訳に行かなくなりました。

 材料はニップルに使った0.8mmチューブのみ、0.6mmくらいの太さも欲しいのですが無いから仕方が有りません。

 元が白なので好きなカラーで塗れば良いので重宝してはいますが、そろそろ物色しに出掛けなければならない時期かな・・・。

 ついでに気になっていた部分に一手間かけました。

 前後フェンダーの両サイドには丸いレフレクターがありますが、赤いラインシールと共に書かれているので立体感が有りません。

 そこでプラ棒から削り出し、凹凸を付けて塗装した物を貼りました。
 この方が印刷された平面よりずっと良い事には違いませんが、プロターは省略されている部分を追いかけたら切りが無くなりますから程々にしなくては・・・。

 いよいよ最後の部品作りになりました。

 タンデム用のリヤステップですが、相変わらずキット部品は使える様な状態ではないので自作しています。

 使っているのは3mmプラ棒で、取り付けの足を含めてカッターでの削り出しです。

 一応アルミパイプのピンを押し込んで可倒式としています。

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