SRのエンジンは右にカム駆動のチェーンが通るトンネルが有るのでフィンの彫りは深くなくシリンダーの壁が見えるくらいに浅い物です。
逆に左は彫りの深い造形になっていますが、取りあえず右の処理から始めています。
ある程度薄くなってきました、大体半分ほどの薄さになってきて0.2o位の厚みです。
1/12 サイズのエンジンモールドとしては一見なかなか良く表現されている様に見えるSRのエンジンですが、よーく見てしまうとシリンダーフィンの厚みが気になって、どうも似ているけど雰囲気が違うなーと思ってしまいます。
フレームを作るうえでスイングアームなどの関連部品を作っておこうとチェーンに手を付けています。
普通なら色分けだけで済ますところですが少し彫りを入れて駒とローラーの別体感を出そうとしています。
使う刃は使い古しのカッターを先細に削り平刃をたてた物を使います。
アオシマのSR400はデカール替えで500にもなり、その両方のタンクデカールが用意されていますからどちらでも作る事が出来ます。
一般にSRというバイクはカスタマイズしないで乗っているユーザーは比較的少ないと言って良いほどカスタムの対象になっていて、豊富なアフターマーッケットによって様々なスタイルにカスタムされたSRを実際に普通に街中で見る事が出来ます。
オーソドックスなスタイルは幾つか変遷を辿っていますが、基本的スタイルは1978発売以来変わる事無く500は2000年まで生産、400は現在も生産され続けているロングセラーの代名詞であることはバイクファンには今更言うまでもない事ですね。
チェーンを彫り込む。
バイクモデルキットによりホイールのモールドは縮尺に関係なく様々な形が有りますが、良く見かける形がこの様に外側にタイヤ内側の凹が嵌るために設けられた凸形状のモールドです。
スポークを張り替える方法は作る人によって様々ですが、左右別々にスポークを張り直し、最後に左右部品を貼り合わせる方法なら別段邪魔にはなりませんが、貼り合わせによってどうしても残ってしまうリム中央の溝、またそれを塗装によって消す作業の煩わしさは、不慣れなモデラーにとって面倒この上ない工作でしょう。
しかし、リムとドラムを別部品として予め完成させて置いて張り替えようとする方法ではこのリブに当たる外周のモールドは甚だ邪魔な存在になってしまいます。
最近の私自身の作り方はもっぱら後者の方法なので今回もそのようにしていきます。
そこでスポークを切り離しリムだけを貼り合わせ、中央を写真の様にリューターを使って窪みを付けます。
リムとハブ両方の部品からスポークのモールドを削り落として整形すれば塗装の準備が整います。
リムとハブを塗装し、それぞれの部品として完成させてからの張り替えです。
これはリヤホイールで、リム幅よりハブ幅の方が多く、また、ハブの裏表でははみ出し量が違うためリムを治具からその分浮かさなければならず、予めその量分だけ下駄を履かせる工作を治具に施してから、先ず深い方から張っていきそれが終わったら浅い方に移ります。
その時リムが浮く分だけその下に薄いプラ板を敷けば狂いのない工作が出来る事になります。
全て張り終えてエアーバルブを取り付ければ完成ですが、それではタイヤの嵌るリブを削ったままです。
別段リブ無しのためにタイヤがずれる事は無いにしても心配の向きにはリブを作り足せば良いわけで・・・プラ板を細く切って貼り付ければ元の状態に戻り、完全な形で完成です。
薄くする作業が終わっていつものパターンでのメタリック塗装と表情付けをしています。
右側排気バルブ付近に有るデコンプのモールドを削り落とし、新規にアーム部品を作って付ける予定です。
既にこの時点でクラッチケーブル止めの工作も完了。
シリンダー右側のベースに有るはずのスタッドボルトも追加しました。
この後タペットカバーやカムカバーなどを取り付ければ格好が決まってきます。
デコンプアーム、ワイヤー、ワイヤー止めの工作です。
プラ材では無理と思いアルミ材を使っています。
アームは0.8mmアルミパイプを潰し、先端に二股が出来る様に開きました。
ケーブル止めには0.2mmアルミ板を使い、タペット調整用蓋付近のボルトに止めています。
ケーブルは0.56mm被覆線の中身を抜いた物を使い、先端のコマを二股に掛けてあります。
歳を取ったのでしょうか、メガネが合わなくなり工作が辛く感じています。
タペット調整用の蓋、デコンプ合わせ窓の付いたカムシャフトカバーは小さくて目立たない部分かも知れないですが、左右のクランクケースカバーと同色のアルミシルバーで塗装し、磨いてアルミのバフ掛けした感じを出してみました。
右側は一応完成したので、フレーム作りに行かなければ・・・。
平刃の幅は約1mm、丁度ローラーの幅になりそのまま彫り込む事が出来る様にしてあります。
SRは上のチェーンはチェーンカバーで隠れて見えず、スプロケットの上部から露出していますから見える部分のみ削る事にします。
もう一本有れば便利と、同じく使い古しを利用して研ぎ直した刃を使いました。
駒の内側を削って駒の薄さを出すためと、全体を整形するために使います。
掘り込んで均していくとこんな感じに全体が仕上がって行きますが、小さなささくれは残り毛羽立った感じになるので、掘り込み完了後に流し込み接着剤の筆を薄く表面に伸ばして溶かして目立たなくします。
彫り込みは見える部分のみ行いスプロケット後の半周以上で、下まで回り込んだ所まで。
下のチェーンはスプロケットからドライブスプロケットの直前迄のほぼ全部です。
斜め下から見上げて見ても同様の塗装のため、彫り込みしていないのが分かりにくい仕掛けです。
フレーム塗装の前にワンポイント工作しています。
タンデムステップのガードを0.4mmステンロッドで工作、瞬間接着剤で取り付けました。
ステップを付けるとこんな風になります。
エンジンを挟む格好で塗装が終わったフレームを組みました。
何のストレスも無く仮組み出来ます。
仮組みの目的はここ、タンデムステップに設けたガードがショックユニットに干渉しないかどうか・・・ギリギリセーフでした。
メッキ部品を集めてキッチンハイター漬けにしてメッキを落とします。
ボトムケースとハンドル部品はメッキの質が違ってつや消しのメッキ、対してマフラーやフェンダー等は艶の有るクロームメッキです。
フレームの逃げ凹みを掘り、取り付け用ブラケットを作り、マフラーとエキパイの接合部分のフランジを作って仮組みしています。
ノーマルは勿論ですが、いろいろな形のマフラーが違和感無く付けられるのがSRの魅力の一つでしょう。
フロントフォークの部品が乾燥しているので組み付けを始めました。
蛇腹ブーツから上のインナーチューブとフェンダーはアルクラッドU、ボトムケースはシルバーと塗りわけ、ハブやリムなどのシルバー系塗装はこの部分だけでも4色使っています。
部品の整形をしているうちに、そのままノーマルで組むのも何だしな〜・・・っと、カスタムのベース車両としてのSRだけに少しだけカスタムしても良いんじゃあないかしらん♪っと。
マフラーのカスタマイズを・・・いろんなタイプのマフラーが有りますが、僕が乗るバイクならキャブトンかな〜、スーパートラップも良いけど・・・。
結局僕の好みのキャブトンに決定、少し形を変えて作ってみました。
エキパイだけキット部品を使い、後はプラ棒とプラパイプで。
メッキ塗装が終わり組める部分を組み立てて自立にこぎつけました。
エキゾーストパイプのみ焼け表現を僅かに付けています。
SRは良く目にはするが、それ程詳しい訳では無いのでどんなカラーが存在すのかまではちょっと疎い。
取りあえず下地をベースホワイトで均して行こう
塗装順序としてホワイト→レッド→クリアーパールでこの状態まで持ってきました。
左は燃料タンクと同じ状態のサイドカバー。
右はそこからもう一歩進んでクリアーレッドに少々混ぜ物をしたカラーを上乗せしています。
まだまだ明るすぎるので、もう少し乗せて深みを出そうとしています。
最終的な濃さが決まり、同色の4個の部品を均一なカラーで吹き上げる事が出来たのでデカールを貼りクリアーを吹いたところです。
キット付属のタンクデカールのライン部分と音叉マークを切り取って貼り付けています。
シートエンドカウルも同様のカラー。
デカールが古くなったせいか台紙から剥がれ難く硬いために馴染みが悪くチョット手間が掛かりました。
ツートンカラーにしてお洒落な感じに。
塗装が完了した部品を仮組みしています。
全体のイメージは合っている様なので安心しました。
メインスタンドを立てるとバランスの中心が後ろに有る様でフロントが上がってしまいます。
タンクの中に重りを仕込むとするとスタンドの支点に負荷が掛かってしまうので、仕方なくサイドスタンドの支点に金属ピンを仕込んで可動式に作りました。
展示方法にもバリエーションが有ったら楽しいですからね。
小さな部品作りが最後の工作になりました。
これはライトリムと一体成型されたヘッドライトボディーですが、ライトリム内側の一段競りあがったモールドは何なのでしょうか?たぶんライト本体のレンズリムだと思うのでボディーとは分離している状態に見える様に工作しています。
レンズ自体も前に飛び出し過ぎなので厚みを削って調整しています。
ライトリムとボディーの境界ラインを筋彫りして、ライトリム取り付けビスを付けています。
その他全体にエッジが立ちすぎているので丸みを付けるために削り込んでいます。
ヘッドライト本体の工作が終わり取り付けも完了しました。
ライトリムとレンズの関係はかなり実車に近い形になったと思います。
キット付属のビスで止める部分は3箇所、プラスネジの頭がモロ見えなのが模型らしさの象徴とすれば、是非とも無くしたい部分。
瞬間接着剤で溝を埋めて隠してしまう方法や、プラ棒、金属棒でシャフトとナットを作り直す方法などいくつも有るが、その効果は意外と大きい。
リヤシャフト右側もモールドは単なる丸い筒状の物、なのでシャフトの先端とナットを真鍮パイプとアルミ板で造ってみました
可動式にしたサイドスタンドは普段はこの様にたたんだ状態で保管。
クラッチのレリーズレバーはキット部品を加工して使用、ワイヤーを通して配線をしている。
いつもならブレーキアームをつなぐロッドとジョイントを金属線に替えるところですが、今回はそれもスルー、ただ金属の質感をかえるためにこの後少し筆が入ります。
1/12ではいつも配線の太さに悩まされます。
キット付属のチューブはどんな物でも太さ1mmは有るのでどうにも違和感が有って使う気になれません。
そこで0.9mmの被服線を見付け、中身を抜いて使ってみました、全体像を見てどう感じられるか・・・。
何とか収まったかな?。
ナンバープレートを付ければ完成となりますが、納車前の程度の良い中古車っていう感じに見られれば良いかな。