KAWASAKI ZU改
アオシマ1/12

 ハブ&リム作りの合間にフローティングディスクローターの整形手術をやりましょう。

 キット部品のままでは厚みが1mm以上有るので、実寸に近い厚みにまで裏側を削っています。

 右側の部品は裏表面の処理が終わった部品で左は未処理、違いがハッキリと分かります。

 ホイールも定番のスポーク張替えです。

 左右でこんなに差が有ります。

 そんな訳でシリンダーフィンを薄く見せる様にサイドだけでもと削っています。

 何度かアオシマのキットを作った事が有りますが、どのモデルもやはり気になるフィンの厚さ。

 枚数は仕方ないとしても厚みだけは薄い方がいいのではないでしょうか。

 今はもう閉店して無くなってしまった馴染みの模型店のマスターが、遊びで作ってみたら?っと言ってプレゼントしてくれたアオシマのキット。

 基本はKAWASAKI ZU、それにあれこれスペシャル部品が入っているアオシマ得意のバージョンキット。

 僕自身は改造てんこ盛りの族っぽいZUは好みでは無いが、少々の改造はアリと思っている。

 折角スペシャルパーツ入りキットなので、その中の少しだけ使って僕好みのZUを作ってみようと思います。

 薄くしたディスクローターを筆で色分けしました。

 専門外の部品塗装でローターの色分けは今まで数回しかやっていません。

 今回はメタル系塗料で塗り分けを試みましたが、素材の地に直接色は乗りにくいので、一度下地にブラックを塗ってからドライブラシで色付けをしています。

 よくパッドの摺れ跡云々言われますが実際には余程の事が無い限り摺れ跡は目立たないものです、何本も筋が入ったローターならば要研磨ですからね。

 此処では細かい事は抜きで金属感だけの表現をしたつもりです。

 ハブとリムの塗装が終わりました。

 リムは鉄リムのメッキ仕上げということで、アルミ塗装では無くメッキ塗装にして有ります。

 いつもの手順でスポークを張りエアバルブを付けてタイヤを履かせればホイールの完成です。

 最近はチェーンといえば彫り込みが定番になった私ですが、使う刃物も回を追う度に彫りやすい方向に進化して、使いやすく仕上がりも綺麗になり、時間も短縮出来る様になりました。

 特殊な形をした刃先の大小2枚で、チェーンとスプロケットの噛み合い始め部分から刃を入れる事が出来るため、噛み合い間際のローラーも正確に丸く削り出せます。

 浮き彫りになった駒とローラは、ガサつきが無いので綺麗な面のまま仕上がり、その分色分け塗装も綺麗に仕上がります。

 何だかんだで塗装も進んでいます。

 スパッツのメッキ塗装、艶消しシルバー塗装、艶有りシルバー塗装、スパッツにスモーク塗装などなど、塗装の実験みたなものを兼ねていろいろ試して見ています。

 エンジンをフレームに載せスイングアームとチェーン、ホイールまで組み付けて後は仮組み。

 塗装でいろいろ質感の表現を変えていますがなかなか良い具合になっています。

 リヤサスにはリザーブタンク付きのショックユニットと、そうでない物とが部品として用意されています。

 デカールにはオーリンズのロゴが有り、折角なのでそれらしく塗装しています。

 クランクケース内のオイルチェック窓は開口してクリアーランナーを使ってガラスの代用としています。

 外装部品の塗装も始めています。

 カスタムバイクなのでカラーは自由ということで、余っていたガンメタっぽい色を吹いてみました。

 アシストベルトとバックルが一体成型になっていたシート。

 ベルトとバックルをすっかり削り落として溝を彫り、塗装後に改めて作り直します。

 キットには外付けのオイルクーラーを装備出来るパーツが入っています。

 しかしホースもホースクランプも大きすぎる様なので小さく作り直しています。

 2個の「キ」の字形状の物がキット部品、これだとホース間の間隔が空きすぎてしまいます。

 外付け部品は出来るだけコンパクトにまとまり良く取り付ける物ですからこの様にしました。

 オイルホースは耐熱ホースとして色々な物が有って、メッシュホースやスパイラルを巻いた物など様々、此処では材料が無いので耐熱ホースらしい塗装をしてあります。

 本来ならホースジョイント部分も六角のネジ式金具を作るのですが此処ではスルーします。

 昔からカワサキのバイクは殆んど作った事は有りません、まして最も嫌いな族っぽいZ2なんて考えもしていませんでしたが、今回は塗装の練習を兼ねて、捨てても良いキットを練習台にした訳です。

 スパッツスティックスというメッキ塗料を既に使い、数作品に使っていますが、この塗料の応用範囲を掘り下げて探ってみようと思い色々な部品にメッキ塗装を施し、オーバーコートの方法や、下地との相性など今までやれそうで出来なかった事をまとめて研究しています。

 普通なら半艶ブラックのマフラーなども敢えてメッキ塗装をして次の工程でも試し吹きをする予定。

 全体の仕上がり云々よりも実験結果がどういうものになるかが重要なので、こんな製作記も有りかな?。

 塗装の終わっている部品を組み付けています。

 メッキマフラーに焼け表現を入れた以外特に説明は有りません。

 シートのアシストベルトを作っています。

 あらかじめ削り落としていたベルトとブラケットを再現していますが、ベルトはいつもと同じプラ板を使い、ブラケットにはアルミ板を使っています。

ベルトは実車と同じ様にブラケットに巻きつく様に通し、ブラケットはボルトに見立てた虫ピンでシートに固定します。

 最後に残った部品はフロントブレーキのオイルタンクです。

 別体式のオイルタンクですがキット部品は右側のデカイ物、あまりに大きいので不釣合い極まりない物なので左の様に作り換えています。

 それをマスターに装着したところです。

 これくらいなら違和感はそう感じずに済みそうです。

 後は塗装済みのミラーを取り付ければ全て終了、完成です。

 出来上がったシートを車体に取り付けました。

 塗装でも部分的にテカリを入れて表情を付けました。

 こんな工作でもやらないよりはずっとましでしょう。

完成

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製作記