プロターのキットは概ねプラの材質が軟らかく、しかも購入してから作るまでの保存期間が長いのでパッケージの中で変形している場合が多々有ります。

 この GUZZI V7 キットも例外無くフレームは見事に歪んでいて、修正するかフレームを初めっからスクラッチするかを迫られました。

 一般的な模型愛好家ならこんな時どうするだろうか・・・金属やプラ棒を駆使してフレーム作りをするだろうか・・・。

 自分としてはキットを作る以上出来るだけキット部品を使って組み上げたいと思っているので、今回のフレームは可能な限り修正して使う事を決断、熱湯に漬けたり火で炙ったりと散々苦労しましたが何とか許容範囲まで漕ぎ着け製作が始まりました。

 私のお気に入りのビューポイント、前後フェンダーに貼られた MOTO GUZZI のロゴマーク、このマークだけで GUZZI の持つ独特な個性を醸し出しています。

 デカールでは表現し切れないフェンダーレフレクター。   プラ丸棒を彫刻して立体的に表現しました。

スクラッチしたシート、キットのゴム部品では質感、形状、共に表現出来ないのでプラ板とパテ盛り、彫刻と塗装で表現しました。

 形状の全く違うリムやブレーキドラム。   キット部品の改造でH型リムを再現、ドラム冷却用フィンの再現のためにドラムはスクラッチしました。

 その他フェンダーを含め関連する部品も改造や新規に金属棒で作り変えています。

 特異な取り付き方をするハンドルとスピードメーター。   細く長いハンドルはキット部品で折損の恐れが大きいので丈夫なプラ棒で作り直しです。

 製作途中から新たに使い始めたメッキ塗料は表現力抜群、今までに無いクリアーな表現を可能にしました。

 最初に受けた何処と無く野暮ったく捉えどころの無い印象のスタイルも、作り込んでいく内に見慣れてきたせいか、現代のバイクに無い雰囲気に魅力を感じる様になったのが不思議です。
 こんなバイクでツーリングに出掛けたら、さぞかし目立つだろうなぁと一人妄想に耽っています。

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Moto Guzzi V7
Protar 1/9

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