SPORT
DUCATI 750
PROTAR 1/9

 実はこのキットを2セット持っていて、今まで一度作ったら二度と作る機会が巡って来ないのが通例でした。
 ところが大好きな車種と言うこともあって、残すのも勿体ないので一度に2台作って仕舞おうと考えています。

 1台はほぼノーマルなキットその物を作り、もう1台は自分が所有したらこんな具合にカスタムしたいなという願望を具体的な形で模型化しようと思っています・・・って本当に出来んのかしら??。

 多分一年掛けても終わらない製作だと思いますので途中で休憩がてら他の模型に手を出すかも知れませんが、どうか気の長いお付き合いをお願い致します。

 いつものように基本的にキット部品に手を入れながら作っていこうと思っていますが、例によっていたるところに散りばめられたプロヴィーニおじさんの素敵な罠に嵌らない様にするために、部品を作り直さなければならない時も有りますのでご了解を。

 このホイールにも既に誤りを発見しています、っと言うかこれはノートンコマンドのホイールではないですか。
 共通部品として使っているんですねー。
 ハブ部分の大きさや形状が違っているのも当然と言えば当然の事、取りあえずリムだけは頂くとしてハブやドラムは作り直しでしょうかね。

 構成部品をチェックすればする程、実物との形状が違う部分が多い事を思い知らされて、これは一筋縄ではイメージ通りの形にする事は出来ないんじゃないかと思うようになってきました。

 大好きな車種だけに、適当に作って楽しもうというより、キッチリ検証して拘りを持った作りをしたいなーという思いの方が強いので、出来るか出来ないかは別問題として兎に角自分のイメージに沿うような方向で進めようと思っています。

 その一つにシリンダーが含められます。
 造形、大きさ共に、これはキット部品に手を入れて直すというよりもスクラッチしなければならない部品と見て、いろいろな資料写真から何とか寸法を割り出して数値を書き止め、プラ板の厚みを計算して材料を作り出しています。

 これは最初の試作で、直立シリンダー外壁部分の積層材ですが、形はシリンダーガスケットをヒントにしています。
 シリンダー側面は意外と見える部分で、スタッドボルトのトンネルなど起伏の有る形をしていて結構面倒な工作を強いられます。

 試作とは言え一応形だけはしっかり押さえて作る事にしていますので、フィンの形状もそれなりに資料をあさって調べました。

 大きさに付いても、仮組みした段階で写真とのニュアンスの違いを見てから直す事も想定に入れて置かないと・・・。

 シリンダー部のみ仮組みして見ました。
 一見良さそうに見えますが、安心するにはチト気が早い、各方向から寸法のチェック、クランクケースにあてがってみて造形のチェックなどなど、試作の段階なのにこんなに慎重になってて続くのかしら・・・。

 試作の段階とは言え拘ってしまうと抜き差しなら無い状況が生まれて来るもので、ヘッドやロッカーアームカバー部も関連して試作しないと全体がチグハグニなりそうです。
 ヘッドはシリンダーよりも難しい形をしていて、殆ど全部の枚数の形が微妙に違ううえにキット部品のロッカーアームカバーももう少し幅が狭い様で、この部分も作らざるを得ない状況に追い込まれてきました。
 さて、どうするかなーといろいろ寸法を測りはじめてはいるんですが、これはこれでまた複雑な形をしていて・・・。
 まして水平方向のシリンダーやヘッドとなると、今試作している難しさなんて比較にならないくらい複雑な形をしています。
 どうなって行きますやら・・・試作倒れとなってしまうのか・・・。

 上の写真の段階で重ねてみて何か違和感を感じてしまいいろいろ調べてみたところフィンとフィンの間の板厚が若干厚い事に気が付きました。
 どうりで狙った寸法にならないわけで、結局全てスタート地点から作り直しをすることになりました。

 2度目の工作と言う事でこの形に戻るまで丸一日という速さ、やっぱりまとまった時間が有るということはそれだけ集中も出来るんですね。

 ドカの特徴的な部分、ベベルギヤが収まるヘッドの一部ですがクリアランス調整用のふたが正方形に近い形になっていますが実際は縦長の形で、そうするためには作り変えが必至。
 未だにどうしようか考えていますが取りあえず部品に手を加えてモールドにメリハリを付けています。
 左の部品は未処理のままですが違いが分かるでしょうか?。

 全体的に削りこみを進めながら蓋が納まる部分を整形しています。

 やはりスクラッチするよりも部品を加工した方が早いし失敗は無いとの判断でしたが、蓋だけは作らなくてはならなくなりました。

 キット部品と比べると少し誇張しすぎかも知れません、長さが少し足りない様ですが概ねこんな形だと思います。

 0.5mmプラ板をベースにフィンを7枚立てていきます。

 蓋のベースは工作能率を考えて先に接着してしまいます。

 いよいよ蓋に有るフィンを作り始めましたが、小さいうえに3通りのサイズを作り尚且つフィンとフィンの間の部品も3通り切り分けなければいけないので大変。
 一つの蓋に7枚のフィンですが、既に疲れて来ています。

 これ4個作らなくちゃいけないのよね・・・ウワー気が狂いそー。

 気が狂う寸前で何とか出来上がりました。
 一体何日間掛かったのでしょう、根が続かないので休み休みの工作でした。

 最後にヘックスボルトに見立てたアルミパイプを四隅に埋め込んで
います。

 作ったブロックをヘッドフィンと合体させ、塗料が回り込めない部分が有るため上下分割して塗装しています。

 下地はいつもの様にブラックから、シルバーを乗せるとイメージがハッキリしてきます。

 最初に暗めのフラットシルバーをのせたところで上下を接着し、クランクケース上に置いてみました。
 マフラーフランジは厚みを削ってリング部分のみの厚さで使います。
 色調はこれがベースになる色ですがこのシリンダーはこのまま待機させ、水平シリンダーが完成したら同じ色調になるように色づけすることにします。

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 水平方向のシリンダーの試作です。

 前後シリンダーの全高、全幅を合わせて作るにはやはり後方から作って正解だと思いました。
 先に前方を作ってしまうと、その全高に合わせる様に板厚の計算が厄介になるからです。
 フィンは縦横枚数が違い、ヘッドはもっと複雑な形状でフィンの枚数はここでも違いが有ります。
 そのヘッドは、今試作中のシリンダーに目途を付けてから挑戦しようとしていますが、比較的簡単な方を先ず片付けなくては・・・。 

 縦フィンは別部品として作ることは止め、直接部品に接着することにしました。

 センターのフィンを先ず接着して両側に広げる方法で寸法の偏りを防ぐためです。
 接着当初はサラサラタイプの接着剤の溶解力が強いためフィンが垂直に固まらず、時間を置いて傾いたフィンを垂直に直しています。

 しっかり固まってからヤスリを掛けて形を出しています。

 なかなか時間が掛かる工作ですが、プラ板でも何とかなるものです。

 キットの部品との比較です。

 若干大きいかな?程度の差しか有りませんが、ヘッドは明らかに違いの有る大きさになる筈。
 
 いよいよ次はこのエンジン作りの難関であるシリンダーヘッド作りに挑み、関連してこのシリンダーにも手が加わります・・・上手く作れるか不安だなー。

 と言いつつプラ板の合板を作り積層し始めています。

 横板から始め、ベベルシャフトの逃げを削って取りあえず置いといて、吸気ポート側から縦フィンを立てています。
 後で整形がてらヤスリを掛けるので高さは大よそ、このまま暫く固まるのを待つことになります。

 何とか形にだけは成ったようです。
 小さなプラ板を形通りにカットして貼り付けるのは所詮無理なので、有る程度の大きさの板を切りの良い所まで貼って固まるのを待ち、整形して次ぎへ進むといった作り方なので時間がえらく掛かりました。

 排気口の周りは特に摘めないような小さなフィンなのでピンセットで持とうとして何度か飛ばしてしまい作り直しを強いられました。

 シリンダーフィンに排気口の周りのフィンが食い込む部分は最もイラついた所で、一枚貼るたびにゴロンと寝そべる程疲れました。
 そんなこんなで丸一日掛けて排気口側のフィンも貼れ、やっと前後シリンダー作りにも目途が立ったので一安心といったところです。
 

 仮の重ねた状態です。

 後は細かい修正と仕上げをすれば塗装に持ち込めるでしょう。

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 暫定的な塗装をしてディティールをはっきり見える様にしたうえで微修正を施し、クランクケースに関連部品と共に仮付けしています。

 シリンダーの全高をいじっているのでデスモ機構のパイプは当然短くなり修正の必要が生じます。
 仮組みをしながら、次に直す箇所を確認しながらエンジン作りはまだまだ続きます。

 シリンダーをクランクケースに取り付ける前に、クランクケースも手直しする箇所を済ませてしまいます。

 一番気になっている部分はオイルパンの冷却フィンで、シャープさに欠けるモールドを直す事から始めています。

 最初に、あまりにも重量が軽いのでバランスを取る意味で、中に糸ハンダを丸めて相当量詰め込み左右を接着しました。

 次にフィンのモールドは全て削り落し、丸みを帯びたケース本来の形を再現しました。

 フィンの再現には0.5mmのプラ板を使い、適当な幅に切り出し曲げ癖を付けて貼り付け、一枚貼って固まってから削り出して次を貼るといった手順で作っています。

 ヘッドのギヤボックスと左側のシャフトカバーのヘックスボルトは1mmのアルミパイプに置き換え、短くなったパイプはアンテナのシャフトで同径の物と置き換えて作りました。

 前シリンダーのギヤボックスカバーにはタコメーターケーブルの取り出し機構を追加して配線の準備をしてあります。

 一応次に工作する部品を仮組みして様子を見ています。

 プラグとヘッドボルトとナットを付ければシリンダー部分の工作はほぼ終了します。

 最終的な塗装として、前回よりも暗いトーンでシルバーを吹き、全体をフラットブラック、フラットブラウンを混ぜたエナメル塗料でウォッシング、その後メタルカラーでドライブラシを掛けています。

 実車のエンジンはサンドブラストを掛けた様な艶のない鋳物肌が多いですが、模型映えを考えて少し金属質をクランクケースとシリンダー共々強調してみました。

←P

 充分に工作時間を取れない時は、出来るところ迄ちびちびとした工作をするに止めて、両側カバーのメッキ落しと再塗装、ボルトをアルミパイプで打ち直しなど、毎日少しずつ進める努力をするわけで・・・。

 分割されている右カバーの後部はチェーンとスプロケットを作らないと付けられません。
 
 自分がオーナーになった気分で作っていますが、私あまり丁寧に掃除は致しません。
 そのため、エンジンには相当埃や油がこびり付きアルミの地肌は白い粉が噴いています。
 そんな不精なオーナーの車なので、そんな表現も再現しようかな、なんてね。

 キットのデロルトキャブは金型のずれがひどく、二つのうち一つは完全にアウト。

 それならと初めての試みでスクラッチしてみる事にしました。

 数種類のプラ丸棒とプラ板を使ってどれだけの物が出来るのか・・・。

 本体とフロートチャンバーに分けて作り、胴体の中にはバルブに相当する筒をアルミパイプで作り押し込むことにしました。

 後で気が付いたんですが、穴空けをする手間よりも最初からプラパイプで作れば良かったと・・・何事も経験経験。

 キャブは年式によっていろいろ進化していますが、チョーク機能の付かない時代の物を作っているつもり。

 だいぶ形になってきました。

 いろいろと取り付ける物を取り付けてから塗装してみました。

 かなりリアルになった気がしますが、小さい部品のためこれ以上は目が効かないので無理。

 筒の中に仕込んだピストンは磨いてピカピカにしてありますが、ファンネルを付け、ドーム型の網を掛けてしまうと見えなくなってしまうので、網を掛けるか掛けないかで迷うところです。

 そんな悩みは置いといて、取り合えずファンネルを作る事にします。

 材料に適当な物は無く、いろいろ考えたすえ外径8mmのプラパイプの手持ちが有るので、こいつを使って作ることを思い付き早速伸ばしランナーならぬ伸ばしプラパイプをやっています。

 

 こんな乱暴な作り方なので一発で仕上げるなんて事を考えないで、何度かトライして目指す寸法の許容範囲に入った物を選び、後は手作業で削りだすしか有りません。

 しかし、およその長さ5mm、外径5〜7mmのファンネル作り、こんな繊細な物作りに対して太い指が恨めしく思うのはいつもの事です。

 2〜3度のトライで部材を切り出し、削って磨いて測ってを繰り返して何とかファンネルが出来上がり、メタルカラーで塗装後キャブ本体に取り付けました。

 ファンネルの外からハッキリと中のピストンが見えているので、メッシュカバーは付けたくない感じ。

 後はスロットルケーブルの取り出し部を作ればキャブ本体は完成とします。

 前後のシリンダーの谷間に有るデストリビューターもディティールを細かくするためにプラ板を使って作り変えています。

 何の役目を負っているのかは不明ですが「V」字に配された金属プレートは0.2mmのアルミ板を使って表現しました。
 3本のビスは虫ピンの頭を6角に削ってミニビスを表現、磨いて光らせるアルミカラーで処理しています。

 その他本体の取り付けボルトはアルミパイプを埋め込みヘックスボルトとし、金属プレート取り付け用の後部ボルトの長い部分は1mmアルミパイプを使っています。

 先に作り終えていた右カバーですが、キックシャフトの位置関係に誤りを発見したために移動する工作をしました。

 塗装を終えて取り付けも済んでいたのですが、今の段階なら修正が利くので敢えて見逃さず手を加えることにしました。
 今後至る所にこの様な落とし穴が隠れているんでしょうねぇ・・・気を付けねば。

 各部品を仕上げ、マニホールドを作ってそれぞれを取り付けました。

 タコメーターケーブルの取り出し口とプラグを取り付ければエンジンは完成する筈ですが・・・何か腑に落ちない物が有ってスッキリしない気分です・・・見逃している部分が有るのでしょうか・・・何なのでしょう。

←P

 釈然としない気分に納得がいかずいろいろ調べた末、まだ先の工作として仮塗装だけ済ませていたスプロケットカバーに取り付くクラッチのレリーズレバーのための切り欠きが有って、その位置確認をしていませんでした。

 遅まきながら改めてケーブルを通して位置の確認をしてみると・・・四角く口を開けた切り欠きの位置はご覧の様にだいぶ後ろに位置しています。

 実車でもケーブルはブローバイ装置ギリギリに通っていますが決して曲がってはいません。
 ここも修正必至、おじさん、おじさ〜んプロヴィーニおじさ〜ん・・・また見逃すところでした、危うし危うし。

 早々四角い穴はプラ板の破片で埋め、正規の位置に穴を開けリブも加工し、クランクケース側にも切り欠きを彫りこみました。

 これでケーブルは真っすぐに取り付きますね。
 仕方が無いのでカバーは塗装を剥がして再塗装しなくちゃぁ・・・・・。

 他にも無いかもう一度点検しなくては・・・。

 その前に、穴の位置が移動した事でキットの部品が使えなくなりました。
 そこでアーム部分を0.8mm、ケーブル受け部分を1.2mmとして真鍮パイプをハンダ付けしてレバーを作りました。

 支点の位置はそのままで、レバーは見える部分のみ重視することにして・・・。

 仮組みするとこんな具合です。

 もともとキット部品の太さが1mmほどでしたから、配線の際に折れないか心配の種でもありました、まあいい機会だったのかも知れません。

 多分エンジンの部品作りはこれが最後だと思うプラグです。

 キット部品はプラグその物でケーブルが直線的につながる様になっています。
 そこでプラグキャップを作ってサイドからつながる様にしたく、プラ棒を使って作りました。
 先端の黒い部分だけキット部品を使いアンカーを仕込んで接着してつなげました。

 塗装をやり直して修正完了。

 エンジンが完成すると暫くエンジン工作から離れるので、箱の中にゴロンと寝かせているのも何かと思い、エンジンを分解する時に用いるハンガーを模して展示用ハンガーを作ってみました。

 材料は5mm、3mmプラ棒と1mmプラ板です。

 プラグキャップその他数点の部品を取り付けてエンジンが完成しました。

 早速ハンガーに取り付け、暫くの間ガラスのショーケースの中で待機する事になります。

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