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 ハンドルバーの製作に入ります。

 キット部品のハンドルはインナーチューブが僅かに太い物を使ったので入りません。

 そこでインナーチューブと同径のドリルをキット部品のハンドルに通し取り付けてみました。

 垂れ角の全く無いハンドルで、少し角度が付いて欲しいところ。

 折角なのでインナーチューブが通るハンドル付け根だけを利用してスクラッチする事にします。

 ハンドルの根本だけを使うのでレバーやバーなどは切り落としてしまいます。

 其の前にパーティングラインで酷い造型なので綺麗な筒状になるまで削ぎ落としています。

 フェンダーの塗装が終わったので自作のアルミ製ブラケットをフェンダーに付けました。

 フロントホイールとフェンダーを取り付けが終わって、残りの工作はハンドルとトップブリッジに移って行きます。

 其の前に、エンジン関連の部品を作ってしまわないと・・・。

 キャブレターのスロットルバルブを3mmのアルミ棒で作り埋め込もうとしています。

 キャブの構成部品はこの5個だけ。

 ピストンを仕込んで部品を接着、フランジのナットを作って貼り付けました。

 後は塗装だけ。

 こちらはオイルタンクのキャップです。

 直径6ミリ弱の小さな部品で、蓋の部分は1.5mmのプラ板から削り出しています。

 別に可動しなくても良いのですが、シートの間からハッキリ見えてしまうので何となく手が動いてしまいました。

 ロックの下部にエア抜きのパイプが付く様に足を付けています。

 オイルタンクはフレームに搭載するための部分が有りません。

 そのためタンクの上面に取り付けのプレートを左右2箇所作り、ピンを通してフレームにぶら下げる様に固定、下部はえぐれている部分をクロスメンバーに直に接着します。

 出来上がったオイル注入口を取り付けて完成です。

 キャブを先に取り付けるとオイルタンクを収めにくくなり、フレーム後方から知恵の輪の如く入れなくてはなりません。

 キャブレターの取り付けは一番後の方が無難と思います。

 オイルタンクを付け終わったらリヤフェンダーもこの時点で取り付けを完了させています。

 
 余談ですが、いつもエッチングチェーンを発注しているコスモズファクトリーの千田さんから発電機の横に付いているルーカスのプレートのエッチングを送って頂きました。

 チェーンを発注した時に一緒に送ってくれた様で、暫く気が付きませんでした。

 紙に手書きのみっともない作業を見てくれた様で、無言のご提供にこの場ですが感謝いたします、早速貼り換えました。

 プライマリーチェーン部品はチェーンを掘り込み、スプロケットの歯を削ったくらいで他の工作はしていません。

 色分けのみで金属感を出してみました。

 チェーンオイラーはキット部品には有りません。

 当時の当地物のチェーンは耐久性に問題が有ってこの様に潤滑が必要だったらしく、それでもレースが終わった後はかなり伸びてしまった様です。
 メイドインジャパンのチェーンは全くその必要が無かったという事も聞いています。

 プライマリチェーンには上半分だけのカバーが付きますが、カバーにはいろんなタイプのカバーが有るようです。

 ドライブチェーンは既に組み込みを終わって、リヤホイールの組み込みを待つばかりとなっています。

 後輪を組みフォークを取り付けて自立させるためにスタンドを作りました。

 キットのスタンドでは高さが少し足りないと思い、また、掛ける場所を違う場所にしようと思い、新たに銅線で作っています。

 キットのスタンドはステップに掛けますが、ステップ根本にブレーキペダルやシフトペダルが有って、工作上あまり重量を掛けたくないのでリヤシャフトに掛かる様に作りました。

 幅をピッタリに合わせて作ったので横方向の遊びは殆んど無いので外れる事は有りません。

 リヤブレーキアームの取り付けは、キット部品が使えないのでスタンドに触れない様に形を変えて作る必要が出てきました。

 ブレーキペダル共々スクラッチしなくてはなりません。

 さて、ハンドル作りの再開ですが、ハンドルのインナーチューブに取り付く部分のみキット部品から切り離し、あとはプラ棒とプラ板を使って切ったり貼ったりの工作をしています。

 レバーはプラ板から切り出して整形しています。
 
 クラッチレバーはそれ程難しくは有りませんがブレーキレバーはワイヤーを2本引く様に作らなければなりません。

 まだまだ途中の段階なのでこれから更に形を詰めて行きます。

 ブレーキレバーに2本引きの機能を持たせた造型をしてケーブルの取り付き部分とアジャスターを作りました。

 この部分は2mm四方ほどの大きさなので老眼にはきつい工作でしたが何とか・・・。

 上手く行ったので細かい部分に工作を行い塗装の準備が整いました。

 ハンドルに目処が付いたということで一先ず置い、といて

 時間が掛かるタンクとシートを作ろうと思います。

 この先の工作はステップやシフト機構を含め全てスクラッチしなければならないのでのんびりと構えては居られません。

 タンクはキット部品の一般的なマンクスタンクではなく、トライトン風なタンクにしようと、いつも使っている素材のケミカルウッドを切り出して鉛筆で画を書いています。

 側面と上面に書いたラインを基に大きなカッターで削り始めました。

 暫くはこいつとの格闘となります・・・手や指が痛くなるだろうな〜。

 大まかに切り出したブロックから化石を掘り出すように大きなカッターとペーパーを使って慎重に形を出しています。

 オリジナルのタンクより扁平で、若干容量は少なくなっているはずですが、スタイリッシュなトライトン仕様のタンクになりつつ有ります。

 タンク中央を縦断する溝はタンクバンドが嵌る溝ですが、タンク全体をキッチリ押さえたいので縦断する形に彫っています。

 この部分はカスタムビルダーによって様々なアレンジが加えられているので、私も自分の流儀で作っています。

 タンクバンドも同時に作っています。

 タンクを塗装すると若干長さに影響が出るので大まかな長さとカーブを出してみています。

 現在での状況でタンクを仮に置いてバンドを被せて様子見です。

 少しの修正を加えた後塗装に入りました。

 サフを吹いて水研ぎの作業を何度か繰り返した後、塗料を塗り始めています。

捨て吹きなので塗色は何色でも構わないのですが、余った塗料も無いのでブラックを使っています。

 本塗装が出来る様になるまでの間、気泡が出なくなるまで気の長い作業の始まりです。

 塗装には相当な時間が必要なので、関連する部品を作ります。

 タンクをフレームに固定するためのベルトとロック金具です。

 アルミ板と洋白棒を使ってこんな感じに作ってみました。

 可動するので実車と同じ方法で取り付ける事が出来ます。

 何とか気泡を押さえ込んで下地の塗装が終わりました。

 吹きっぱなしのテロテロにしたかったのですが、埃の混入が何箇所かに有ったので止む無くやりたくない磨きを掛けています。

 生半可な磨きはかえって仇となるので、ここは徹底的に磨き上げていますが・・・次の段階でどの様な状態になるのか一抹の不安を抱えています。

 スパッツを吹いています。

 本来この塗料はメッキ感を出すための物で、私の目指している風合いとは少し違います。

 そこであまりのキラキラ感を押さえるためと、少し違った風合いを求めてこの上にクリアーを被せていこうと思います。

 完全に気泡を抑える事が出来たので更に進めてみましょう。

 風合いをアルミ風に変えるためのクリアーコート、今まではエンジンのカバー類に試していた方法で、いつかこんな塗装をしなくてはならない時が来るかもと思っていました

 思惑は当たった訳で大成功と言えるでしょう。

 デカールを貼りましたが大きさはギリギリOK、キット部品の標準的な形のタンクならば平面に貼れるのですが、カスタムしたタンクには曲面しか無く、えぐれた面続きに膨らんだ面が続くなど、デカールにとっては悪い条件ですが何とか騙しながらシワ無く貼れました。

 この後クリアーで保護します。

 最後のクリアーを吹き、磨き上げて塗装作業は終了しました。

 何とか自分のイメージ通りの渋みが出たと思いますが・・・。

 タンク中央にバンドの下敷きになるゴムベルトを0.3mmのプラ板で作り色付けして取り付けています。

 その上からバンドを掛けるとこんな具合に。

 タンクの取り付けは最後の工程近くになるので、取り付け金具の工作を含めもう少し先になります。

 タンクに関連してフェールキャップを作っています。

 オイルタンクキャップ同様使えた代物では無いので、厚みの違う2種類のプラ板から切り出して造型していきます。

 結構時間が掛かりますが一応形になって来ました。

 オイルタンク同様蓋は開きます。

 ちなみに、手前がキット部品のフィーラーキャップ・・・これでは使えません。

 キット部品と同じ直径8mmで試作したキャップをタンクに乗せてみました。

 固体によっていろいろですが、エア抜きパイプ&ホースが付いている物が散見されます。
 この固体にはキャップ自体にエア抜き機能が有るのでパイプ&ホースは無しと言うことで・・・。

 概ね良いかと思います。

 イギリスはエノット社製のフィーラーキャップはいろんなタイプが有りますが、代表的な形状を真似して作ってみましたが、やはりこの形が一番似合いますね。

 フィーラーキャップもオイルやフェールタンクと同様の塗装方法でアルミっぽく仕上げて接着、後はタンク底面の目立たない所にフィーラーコックを付ければ完成です。

 シートレールを作り直したためにキット部品のシートでは合わないので新規に作っています。

 ベースにプラ板を貼り付け、削り始めています。

 これからは結構時間を掛けて形を出さなければなりません。

 調べてみると形も様々、このシートも私オリジナルで。

 座面中央の膨らみはリヤフェンダーの逃げ。

 この時点で既にフレームにはピッタリ収まっています。

 削って削って平らな所が無いくらいに削りました。

 トリムに使ったのは伸ばしランナー、これで形は決まりサフを吹いて塗装に入ります。

座面を除いた側面をコンパウンドワックスで軽〜く磨き、微かな光沢を付け、座面はそれよりも軽く磨きました。

 艶の有り無しで生地の違いを表現したつもりで、トリムには赤く筆を入れてアクセントにしてみました。

 シートも調べてみるとまあ様々な形や材質が有る事有る事、どれが正解と言うのは無いみたい。

 そもそもカスタムするんだから決まりなんて有る訳無いし・・・。

 元々このシートに貼れるような材料(皮)を持っていないので、この様な方法しか取れません。
タンクとシートが完成したので、それぞれをフレームに載せて様子を見ています。

 フェールタンクとオイルタンクには赤いラインが入っているので、シートの赤いトリムラインも違和感が無いように思いますが・・・。

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