リヤショックの塗装をしていて、やはり気に入らない部分が有るので一から作り直しています。
元々少し軟らかい材質のプラでスピンドルを金属に換えた事も有って首の部分が脆くなっているのも気に入らない点でした。
スプリングストッパーの役割を担う円盤の厚みがキット部品のままだと厚みが有り過ぎるのが最大の理由。
作り換えて実車通り薄くして首の部分もシッカリした物に仕上げました。
取り付け方法もキットのままでは無く金属パイプと金属棒を使って接着剥がれを起こさぬ様にフレーム共々加工していきます。
リヤフェンダーの加工をしています。
模型では実際と違う取り付け方をしていますが、ここではキットの方法で済ます事にします。
ですが、この部分に隙間が大きく出てしまうのでプラ板を貼って埋める工作をしています。
テールランプボディーを取り付けるとこんな風にピッタリ収まる様にしましたが、実際は造型も違いビス止めでも有ります。
ただナンバーを取り付けると全く見えなくなる部分でもありますが・・・。
フェンダー裏側には受けの部分の三角形の出っ張りが有って、外から丸見えになるのでそっくり削り落としてしまいます。
インナーフェンダー部分も実際の物とは少し形状が違い、バッテリーの逃げや、エアクリーナーの空気導入シュラウド部分の逃げが有りません。
そのため、エンジン部分でキャブインシュレーターを工作した時に1mm弱キャブ以後の部品が後方に移動したので其の分インナーフェンダーに当たってしまいます。
其の部分を切り落として穴を開け、プラ板で蓋をしています。
また、一番の目的は、左右の横に張り出したプレートを改造して、フレームの横にはみ出して取り付かない様にすることでした。
インナーフェンダーは樹脂製で薄く、殆んど見えない部分でワイヤーか何かで簡易的に止められているようです。
このストッパーの様な部分をフレームの真裏に位置する加工をして目立たなくさせようとしている訳です。
赤い←部分に厚さ1.5mm、長さ12mm程のプレートが左右に取り付く事になり、不自然な印象が拭えませんが、加工後では左右共すっかり見えなくなりスッキリとしています。
フレームを接合する為に細かい調整工作や部品作りをしていますが、サイドスタンドもスプリングを作って取り付けています。
付け根の補強が効いて根本はビクともしない分スタンド本体の柔らかさが気になります。
前作でもやはり其の点が気なって、完成後の展示は滅多にサイドスタンドを使わなかった覚えが有ります。
スタンドを上げた状態の位置もこれで宜しいのではないかと思います。
ところが思わぬアクシデント発生。
スタンドを出した状態でいろいろ弄っていると気が付かずに指で押していた様でポッキリ折れてしまいました。
懸念していた事がこうも早く現実になるかとビックリしましたが、有る程度想定内の事で、納車後に折れてしまうより此処で折れて幸いと思いました。
そこで真鍮パイプで作る事にして早速取り掛かりました。
可動させるためのシャフトを通して様子を見てから、ハンダ盛りと削り込みで再生しようと思います。
金属で作るのでプラよりも数倍手間が掛かりますが、出来上がりは丈夫さの面で比べ物になりません。
どこかを補強したり新品に換えたりすると、弱い所に負担が増えてそこがまた壊れる・・・古くなった機械の故障原因の典型の様で苦笑いしました。
取り付けもカッチリと付き、以前の脆さは感じませんが、所詮プラと金属のハイブリッド仕様、今度壊れるとすれば間違いなく付け根部分でしょう。
そうしたら修理は大変厄介な物になる筈です。
サイドスタンドの取り扱いには気をつけましょう。
畳んだ状態でも元に戻りました。
スタンドを出す時は先端の球状の部分を軽く下げる様に下ろすと、ストッパーに触れる手前でスプリングの張力でカチンとストッパーに押さえ付けられますよ。
さて、いよいよエンジン其の他の部品をフレームに搭載して仮組みをする段階になりました。
真っ先に確認するのはチェーンの張り具合とラインが正確に出ているかどうか・・・。
結果は写真の様にスプロケットに対して斜めになっていました。
これはホイールやスプロケットのせいでは無くミッション側ドライブスプロケットの位置が、この画からすると若干下方向に位置していなければいけないのです。
エンジンを右に移動させる事は出来ませんし、ミッションを切り刻む事も危険が大きい・・・さてと・・・どうしましょう。
さんざん考えた挙句、他の部分にメスを入れる事無く、また、目立たない修正方法を考えました。
それはスイングアームピボットを段差を付けて組み直す事でリヤホイールの軸角度をチェーンの張る角度に合わせればラインが出る、そう考えて中央部にノコを入れて切断しました。
そしてアンカーを差し込んで繋いだところです。
ドライブチェーンはこの時点で位置決めを確定させ、絶対に外れない様に工作をしてカバーを接着しています。
ドライブスプロケットの位置は動かしようが有りません。
キット部品のチェーンならラインが斜めだろうが関係無いのですが、可動チェーンの場合は実際と全く同じで、ラインが出ていないと間違いなく外れてしまいます。
スイングアームを組み付ける前に、フレームとエンジンをシッカリ固定しなければなりません。
実車よりも微妙な作業かも知れません。
これからもスイングアーム取り付けに向けて仮組みをしていきます。
何度か仮組みをして調整をしました。
チェーンラインはほぼ修正出来ましたが、これ以上はあっちこっちにチェーンやスプロケットが当たって無理と判断。
ゆっくりとチェーンのかみ合い状況を見ながら回せば何処までも回す事が出来る様になりました。
その辺の操作は納品の際にお伝えしましょう。
仮組みですのでシャフト関係のナットや長さなどが未工作ですが、殆んどの部分は終わっています。
エンジンをフレームに固定出来たのでキット部品の何か感じが違うエキパイを作り直そうとしています。
過去に何回かエキパイをプラ棒やプラパイプを材料としてスクラッチしましたが、今回は4mmのアルミ棒を使ってみようと思います。
アルミ材なので大きなカーブは指で曲げられますが、この様なカーブはとても手では無理、それ程軟らかくは有りません。
工具を使って曲げますが表面は傷だらけになる覚悟の上での作業になりますが、ホワイトメタルを使った金属モデルと思えば考え方は塗装を前提と言うことに変わり、そう気を使わずに曲げて行きます。
試行錯誤一回目。
曲げる要領は判りました。
大体こんな感じだろうと仮組みしましたが・・・。
全くイメージと違ったカーブになってしまいました。
4本のエキパイはそれぞれ全く違うカーブを描き、長さも違います。
どうやって完成まで漕ぎ着けるか・・・地獄の海に船出です。
アルミ棒との格闘は2日間に及び、6本のエキパイを曲げています。
その内上の2本は失敗作です。
因みに左のメッキ部品がキット部品のエキパイ、比べるとカーブの違いが判ると思いますが・・・。
仮組み状態ですがマフラーとの接続部を支えていないので少し下がっています。
前作の模様との比較。
キット部品をそのまま使った例で、エキゾースト後部の連結部までの長さも足りないままで、集合部分の箱の位置も前過ぎていて全体に何か違和感が拭えなかった事を覚えています。
前から見ています。
同じく前作の眺め。
エキパイ取り付け部分の直線が長くカーブがきつい状態でした。
作り直したエキパイは小さな凹みが沢山有るので、ヤスリとペーパーで綺麗に仕上げるのも一苦労しそうです。
4本のエキパイは仕上げのヤスリと番手の細かいペーパーを掛けて丁寧に磨きました。
磨いた後の感じはメッキ仕上げとは少し違う色具合ですが、経年変化でヤレた感じが出ている様に見えなくもないか。
このままの状態で少し焼け色を付けて使う手も有るけど、マフラーや集合部分のメッキ塗装の具合とも兼ね合わせてみないと・・・。
この段階で位置決めをして集合部分と接着しています。
マフラーエンドの内側は何も無いので、デュフェーザーに当たる物をパイプで作りエアブラシで塗料が入りにくい内部を黒く筆塗りしておきます。
フレームに取り付くフランジ部分は、位置を修正するために一旦切り落として加工してから下方向にずらし、フレーム側のフランジに取り付く角度に合わせて接着しています。
殆んど見えなくなる部分ですがフレーム側のマフラーフランジ兼用のメインスタンドストッパーを、作り変えたサブフレームに作りました。
マフラー側のフランジとピッタリ合わせているのでキッチリとマフラーを固定出来ます。
マフラーの工作はもう少し続きます。
実際のエキパイ集合部は1番と3番が集合ボックスに溶接されて一体化、2番と4番はエキパイ単体となりフランジで集合ボックスに連結されています。
そこで2番と4番の連結部分にプラ板で作ったフランジとナットを付けていきます。
同時に集合ボックスとマフラーの連結部分もフランジで繋がるので、そこにもフランジを付けています。
マフラーエンドの絞り部分には溶接跡が有るので、ここもプラ板の細切りを巻き付けて接着、接着剤で溶かして潰してそれらしく見える様に加工しています。
其の他マフラー後部上下4箇所にヒケが有るので塗装しながら消していきます。
後輪を組み付ける前にまだやらなければならない工作が有ります。
これはリヤブレーキパネルのテンションロッドですが、キット部品のナット部分がノックピンと位置がずれていて仮組みするとナット部分の位置がパネルと大きくずれていました。
アルミパイプでロッドを作り、ボルトも作って置き換える事にしました。